テムペスト

シェイクスピアの作品をすべて読んだわけではありませんが、今まで読んだ中で一番気になる登場人物が「あらし(テンペスト)」のエアリエル。厳密にいえば、人ではないので、登場人物とは言えないのかもしれませんが。
ミランダとファーディナンドの出会いを仕組んだのはプロスペローですが、その実行犯がエアリエルです。プロスペローと観客以外には見えない存在で、人々を自由に操り、脅かし、見守ります。
妖精といえば、シェイクスピアの「夏の夜の夢」も有名ですが、「夏夢」に登場する妖精たちのような感情の起伏を見せない分、何を考えているのかわからない不気味さと同時に無邪気さも持ち合わせていて、恩人であるプロスペローに対しては従順に見えて、そうでもなかったり、不自由だけど自由。実に興味深いです。

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──あの俳優共は、豫て話しておいた通り、 みんな精靈ぢゃによって、空氣の中へ、薄い空氣の中へ、 溶け込んでしまうた。

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──あゝ、此 幻影の、 礎ない假建物と同じやうに、 あの雲に沖る樓臺も、あの輪奐たる宮殿も、 あの莊嚴なる堂塔も、此大地球其者も、 いや、此地上に有りとあらゆる物一切が、やがては悉く溶解して、 今消え去った彼の幻影と同樣に、後には泡沫をも殘さぬのぢゃ。

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──吾々は夢と同じ品物で出來てゐる、吾々の瑣小な一生は、 眠りに始って眠りに終る。(第四幕第一場)

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文中の引用は坪内逍遥の訳より。
 
 

私の好きなシェイクスピア

唐突ですが、ここで全自分シェイクスピアの作品で好きなの総選挙の結果発表です。
アンケートの対象が自分一人なので、とりあえず5位までは決まったのですが、それ以下は順位がつけがたく、自分一人で話し合っても埒があかず、発表は上位5作品とします。
こういう場合、5位から発表という慣例を無視して、第一位から。
栄光の第一位は「冬物語」
「オセロー」の展開になると思いきや、というハラハラの展開といい、終盤のピグマリオンを連想させるシーンといい、どこをとっても、いや、一点をのぞいて非の打ちどころがありません。舞台となるボヘミアとシチリアの特徴が逆では?というのも、ご愛敬ですし、前半、物分かりのいいところを見せたボヘミア王が息子のことでは意固地になって、逆にシチリア王が若いふたりの理解者になるというのも洒落がきいています。
ただ、残念なことにあまりメジャーではないみたいで、映像化されたものを見たことがありません。
第二位は「ハムレット」
言わずと知れた四大悲劇の一つです。主人公の性格はややアレですが、名場面と名台詞がてんこもり。
ハムレットについては主観的見解をさんざん書いているので、ここでは省略します。
第三位は、「十二夜」
これについても、ここでは省略。
第四位は意外に思われるかもしれませんが「ベニスの商人」です。
有名な人肉裁判のシーン、ユダヤ人のシャイロックいじめはあまり好きではないのですが、物語を彩る6人の男女の人間模様がすごく好きです。
特にポーシャが指輪のことでバサーニオをいじる場面は最高。

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昨年、蜷川幸雄氏の一周忌に上映された「ベニスの商人」を観たのですが、ポーシャ役とジェシカ役を演じている二人の俳優さん(男性)が、男装の場面でもちゃんと女性に見えて、役者さんって本当にすごいなと思いました。ちなみにお二人とも、テレビではちゃんと男性役をやっていらっしゃいます。
そして、第五位が「あらし(テンペスト)」です。

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画像は「あらし(テンペスト)」に登場するエアリエルとミランダをイメージして作った人形です。
では、次回は「あらし(テンペスト)」について書くかもしれません。
 
 

さくらさくら

近くに桜の有名な公園があるのですが、近いくせになかなかいかないので、このたび一眼レフカメラを買ったのでカメラに慣れるためと出かけてみました。

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桜のビークは過ぎていて、けっこう葉桜になっているのも多かったのですが、休日ということでそれなりの人出。でも、思ったほどの混雑ではありませんでした。

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でも、やはり桜は綺麗。

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叫びたいまでにピンク。

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日本人はなぜ桜が好きなのでしょう。

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でも、そのわりに「桜の森の満開の下」とか「桜の樹の下には」みたいに怖いイメージが付きまとっているものも多かったりします。
実際、見渡す限り桜が咲き乱れていて、自分しかそこにいなかったとしたら、何か言い知れない恐怖みたいなものを感じるかもしれません。
だから桜を見る時はみんなでわいわい集まるのでしょうか。

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骨は珊瑚、眞珠の眼

御骨(みほね)は珊瑚、眞珠こそ
その以前(かみ)、君が御龍眼(おんまなこ)。
御體(ぎょたい)の一切(なべて)朽ちもせで、
寶(たから)と化しぬ海に入りて。
聞かずや海の女神らが
──坪内逍遥・訳

「颶風(テムペスト)」の中でエアリエルが声色を使って歌う歌の一節です。
というわけで、ミランダに引き続き、エアリエルをモチーフに作りました。

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何処が?と言われそうですが、エアリエルです。作った本人が言うのだから、まちがいありません。

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武器は金属製の笛と赤い・・・
男の子の着物を初めて作ったので、いろいろと知らないことだらけだったのですが、少しは詳しくなりました。
女の子の着物と違って身八ツ口があいてないので、着付けてから調整するのがまあ面倒。脇から手が入れば、ちょいちょいっと直せるのに、とか、いっそスナップで固定したいくらい。
帯も着物も少し派手目なので(男子としては)、男物の着物によく使う貝ノ口ではなく、一文字結びをしています。

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作り付けにして、取り外しできるようにしたのは、寝転がした時に帯がつぶれてしまいそうだからです。

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和風にしたので「空音(そらね)」という名にしました。
元のエアリエルに空気という意味が入っているのと、「あらし」の作中で姿を見せずに声だけで難破した人々を操る場面があるからです。

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2018創作和人形展

本日より開催されます「2018 創作和人形展」に参加いたします。
出品するのは画像のホシノヒトミです。

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たくさんのお人形が福岡の会場に集まります。ぜひ、お運びください。

2月24日(土)~3月4日(日)
AM11:00~PM6:00
会期中無休
入場料300円
ギャラリーぶんかとう

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