消えた54年

調べものがあってGoogleで検索しようとしたら、ロゴが船とクジラぽい絵になっていて、「モビーディック」出版107周年とでていました。
実際に出版されたのは1851年で161周年のはずだから、54年はいったいどこに消えてしまったのでしょう。
真相は、以前使用した文面を数字を書き換えないで使い回ししたので、こういうことが起きただけのようです。
それはそうと、モビーディックが白鯨であることは知っていますが、読んだことはありません。
その白鯨をロシア語にするとБелый кит。で、Белый китとはシロイルカ、別名ベルーガのことなんですね。なんのこっちゃ。
そもそも、ベルーガの語源はロシア語で「白い」という意味のБелыйから。
でも、ロシア語ではベルーガはБелуха、ベルーハと読みます。
ロシア語では「ハ」と「ガ」がごっちゃになることはよくあることなんです。
例、ハムレット→ガムレット、横浜→ヨコガマ、ヒーローズ→ギロイ。
本当の話です。
ちなみに、ベルーガと読むБелугаという単語も別にあって、これはチョウザメの一種です。もうわけがわかりません。

ついでですが、「ヒーローズ」はアメリカのテレビドラマのタイトルです。観たことありませんが。
 
 

Голубой

前回、ロシアの国旗の色について書いたとおり、現在使われているのはКрасный(赤)、Синий(青)、Белый(白)の三色です。
さて、このうちのсинийですが、日本語に訳すと「青」、そしてголубойもやはり「青」です。
実を言うと、はるか昔、синийは「紺色」でголубойは「空色」と習った気がするんですが、どちらも青、もしくはブルーと訳されることが多いようです。(例外として「空色の客車」などがありますが)
今はウェブカラーというのがきちんと定められているので、ロシア語のウィキペディアにも16進数が出ています。
синийは#0000FFで表記されているので、こっちの方が「いわゆる青」でしょうか。
голубойは#00BFFFなので、やっぱり「空色」というイメージです。
実際にどんなふうに使い分けされているかというと。
まず、濃い方「синий」から。
Синяя птица 青い鳥
Синяя гора ブルーマウンテン
Синяя борода 青髭
Синий кит シロナガスクジラ(英語ではBlue whale)
薄い方「голубой」はこちら。
Голубая луна ブルームーン
Голубой Нил 青ナイル
Голубая лагуна 青い珊瑚礁
Голубая мечеть ブルーモスク
Русская голубая кошка ロシアンブルー

うーん、わかったようなわからないような。
語尾が「~ая」になったり「~яя」になるのは女性形に変化しているからです。
それから、ガガーリンが言ったとされる有名なセリフ。
Небо очень и очень темное , а Земля голубоватая .
直訳すると、「空はめっちゃ暗い、んで、地球は空色っぽい」というところでしょうか。
もっとも、この有名なセリフは新聞記者がガガーリンの言葉をかいつまんで書いたもので、本人が言ったのとは違うそうです。
確か、ガガーリン自身は「空と地球の間には淡い空色の光が降る♪」とかそんなことを言ってたはずです。少し脚色しましたが。
原文はこんなふう。
Можно видеть необыкновенный по красочности переход от светлой поверхности Земли к совершенно черному небу, на котором видны звезды. Переход этот очень тоненький, как бы пленка-поясок, окружающая земной шар. Она нежно-голубого цвета.
本当はもっと長いです。

それはそうと、日本語を紹介するロシアのサイトで「青(ao)」の意味として、синий、голубой、зелёныйとありました。
зелёныйは緑のことです。
青リンゴや青信号は緑色だからですね。